Webサイトに広告が載るようになった理由

インターネット以前にも、
パソコン通信、キャプテン(ビデオテックス)などの
「ニューメディア」が存在しました。


それらのメディアでは、
広告掲載が一般化することはありませんでした。


もちろん、パソコン通信のフリーテーマ掲示板に
せっせと三行広告的なものを掲載していた人はいましたし、

#こちらに詳しいです。
PC-VAN:広告利用記録
http://kh.sagesword.com/page2/6p2.html

交通広告のNKBが、駅に置いた端末「JOYタッチ」で
結婚式場の情報を配信したりもしてました。


けど、NKBはこのサービスで大失敗しました。


#もっとも、この失敗経験が
#後の「ぐるなび」の大成功につながったのだー!
#ということのようですが。


また、接続時間に比例して接続料がかかるパソコン通信では
わざわざ広告を見ようとする人がいるわけもなく
そこで広告がビジネスになることはありませんでした。



ではなぜ、インターネットでは早くから
広告ビジネスが興ったのでしょうか。


それは、インターネット広告が、
最初にバナー広告という形で誕生したからではないかと思うのです。


そもそも広告代理店は、媒体の広告枠をおさえるのが仕事。
良い広告枠を確保したり、良い広告スペースを開発することが、
ビジネスでの勝利につながる世界。


インターネットの世界では、1993年にブラウザが誕生。
文章と画像を一緒に表示させることができるようになりました。
そして生まれたバナー広告。


バナー広告は、ホームページという平面の上に
広告掲載用の販売スペースが、目に見える形となって
物理的に確保されているというイメージ。


この形状が、良い媒体とその「枠」をおさえたい、という
代理店の皆さんの志向にマッチしたんじゃないかと思うのです。


バナー広告が出現したことによって、
(少なくとも)わが国では、既存の広告代理店主導で
インターネット広告ビジネスが本格的に展開されるようになった。
そう思うのですが、いかがでしょう。


↓これなんか見てても、そう思う。

電通のネット事業の歴史は、日本のネット広告の歴史とほぼイコールなんです。 11年前の1996年4月にヤフーが立ち上がった時、僕たちはソフトバンクの孫(正義社長)さんたちと一緒にネット広告の専門会社を作った。ほとんどの人がブラウザーすら見たことがない時代ですよ。

そこから電通が率先して、バナー広告のサイズから料金体系までネット広告市場の基礎を作ってきた。テレビや新聞の広告を作っている人間が、見よう見まねでホームページを作り始めてね。時間がかかったし、苦労もいろいろとあったんです。でも、苦労があったからこそ、日本のネット広告はここまで発展したんだと思います。
電通が挑むメディア総力戦:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20070703/128993/