「メッセージの一貫性」を疑う

企業の情報発信においては
「メッセージの一貫性」を実現するべし
というのは常識。なの?


そのために、社内ではちょくちょく組織をイジったり
外からはいろんなコンサル会社が
張り切ってしゃしゃり出てきたりする。


卑近なところでは
「メッセージの一貫性」論議の結果として
WEBサイトのテンプレートやナビゲーションを
会社として統一しよう、という話になることも多い。


その時、勢い余って
独自の努力を積み重ねてきたグループ会社にまで
本社と同じフォーマットを展開(強要)したりする。



本当に、一つの企業が発信するメッセージは
統一されていなければならないのか??


統一くらいしなきゃ、この情報洪水の世の中では
誰にも伝わらないし、覚えてもらえないよ。ごもっとも。


でも、それって
WEBのフォーマットが揃うことが大事なのではなく
メッセージがちゃんと伝わるかどうかが大事なわけで。


広告でも、WEBでも
フォーマットや形式が美しく整ったことで
「わーいうれしいな」と思うのは、いつも発信側だけ。
受け側には、そんなこと関係ないし。


WEBだって
「わぁキレイなトップページ〜♪」
「じゃあ、次はこのサイトのどこ見ようかな?」
なんて人はいないでしょう。


検索してて「たまたま」。
リンク先を辿って「たまたま」。
そういう出会いのときに
いかに魅力的なコンテンツを、用意しておけるか。



情報とかメッセージって
その多様性と混沌こそが活力になるし
それが集積されることで、全体としての魅力になる。
雑多で多様な大量のコンテンツこそが
これからは、人をひきつける。


こういう話を、デパートとドンキに例えるのは
ちょっといかにもな感じで、ジジくさいですかね。



そもそも、メッセージの一貫性は
まずは、社員に対してのメッセージにおいて
実現し、保つべきもの。


会社そのものだって、人でも事業でも
多様性や雑多な混沌こそが活力の源であり
魅力の源泉だと思っています。